2007年7月 2日 (月)

ピアノ教室のマーケティング?

先日、名古屋のカワイ楽器で色々と楽譜を見て回ったんですが、
レジ手前においてあった本が面白かったです。

おそらく、これだと思うのですが…うろ覚えなので、違っていたらごめんなさい。

「もっとよくなる!あなたの教室 ピアノ教室運営の手引き」
木下 早苗著(2004年)、河合楽器製作所・出版部 税込¥1,260
http://www.bk1.co.jp/product/2492303

ピアノの先生向けの本なんですが、
月謝の管理・スケジュールの立て方・発表会・生徒募集などなど、教室運営・改革ノウハウが満載です。

「体験レッスン」に焦点を当てた続編「さらによくなる!あなたの教室 ピアノ教室運営の手引き」も出ておりまして、こちらも非常に面白いです。


さて、僕は両方とも少しずつかじり読みした程度ですが、
特に興味深かったのが、「生徒募集の看板の文面」の話でした。
(上記の2冊の本のどちらに載っていたかは、忘れました…木曜日に名古屋に出かけるので、確認してきます。)

  「ピアノ教室 生徒募集中」
  「ピアノ教授 岩本茸夫」
  こんな、無機質な看板じゃ、初心者は来ません!!

というのが、木下早苗さんの持論です。

一目見た瞬間、「おおっ?私でも(うちの子でも)できるかも?」
という印象を与える言葉、たとえば、
  「あこがれのピアノ あなたも弾けます 丁寧に教えます」
  「ピアノでやさしく弾いてみませんか?なつかしの名曲
 ~歌謡曲、演歌、ヒットソング♪」
  (歌謡曲・演歌、などは、募集対象の年齢層と趣味にあわせます)

こんな感じに変えるべし、ということです。

マーケティング心理学、と言えばいいんでしょうか。



ピアノを弾かない僕が、ピアノ教室の生徒募集の話に興味を持つのはなぜか、ですって?

ふふふ…ホームページやオフ会の、集客に応用できる話だからですよ!
それに、将来、篠笛の同好会を立ち上げたいので、その勉強にもなりますからね!


邦楽・和楽器の先生方にも、この本、ご一読をお薦めします!

たとえば、
   「●●流箏曲 生徒募集中」
では集客力が弱いですよね。

   「雅な音 本格的お琴を始めてみませんか?体験無料
    ●●●教室(会の名前)
    電話XX-XXXX
    メール kotosensei@dokoka.ne.jp (仕事用のメールとは別アドレスにしたほうが安全)
    ホームページ(あれば) http;//okoto.dokoka.ne.jp/
    講師:●●●●(●●流箏曲師範)
    ※読むのが難しいお名前の場合は、よみがな必須

のような感じに変えればいいのになあ…
と、邦楽教授所の看板を見るたびに思います

いまや、携帯電話を使えば、どこでもメールしたり、ホームページを見たりできる時代ですからね。「看板」を工夫したときの効果は、むしろ昔よりも大きいかもしれません。

… 看板にQRコードを描いておけば、ケータイのカメラで撮影するだけで、教室のHPに一発アクセス???

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2007年6月29日 (金)

陰音階は「暗い」という誤解:和音階の話

「篠笛など、日本の伝統音楽の曲は、暗い曲が多い」という声を、よく聞きます。

僕も、常々そう思っています。
「明るい曲」の需要は大きいと思うので、創作活動に取り掛かれる環境になったら、そういう曲をたくさん作りたいです。

しかし、「暗い曲が多い」のじゃなくて、「暗い雰囲気を感じてしまう」というのが真相だろう、と僕は考えます。

「陰音階」(都節音階)の曲を聴いて「暗い雰囲気」に聞こえるのは、西洋音楽の「短調」を聞き続けて洗脳されているからなんですよ。

だって、「とおりゃんせ」「うさぎうさぎ なにみてはねる」の歌詞を読んでみてください。暗い曲じゃないです。子供が無邪気に歌う、「楽しい歌」なんです。

【陰音階の例】「とおりゃんせ」「うさぎうさぎ」
ミ ファ ラ シ ド ミ (数字譜 3 4 6 7 1 3)
ラ シ♭ レ ミ ファ ラ (数字譜 6 7♭ 2 3 4 6)

逆に「陽音階」系のほうが、歌詞が暗い曲が多かったりします。
たとえば「竹田の子守唄」「赤とんぼ」「里の秋」。

「竹田の子守唄」は子守の辛さを歌っていますし、
「赤とんぼ」は、自分をおぶってくれた「ねえや」には、もう会えません。
「里の秋」では…父さんは…戦争で南の国へ出征して…(涙)

【陽音階の例】「竹田の子守唄」
ラ ド レ ミ ソ ラ (数字譜 6 1 2 3 5 6)
レ ファ ソ ラ ド レ (数字譜 2 4 5 6 1 2)

【ヨナ抜き長音階の例】「赤とんぼ」「里の秋」
ド レ ミ ソ ラ ド (数字譜 1 2 3 5 6 1)
ファ ソ ラ ド レ ファ (数字譜 4 5 6 1 2 4)

※参考リンク:「ごんべ」さんのサイト
なつかしい童謡・唱歌・わらべ歌・寮歌・民謡・歌謡
童謡・唱歌などのメロディーをMIDIで聞くことができます。
歌詞も載っています。
「どんな曲だっけ?」と思い出したいときにどうぞ。
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/00_songs.html

「陰音階」「陽音階」という言葉自体が、ちょっとおかしいんですね。
西洋音楽導入以前の日本人の民族的感性とは逆になっているんです。

ですから、小泉文夫先生は、「陰音階」を「都節音階」と呼び、「陽音階」を「民謡音階」と呼ぶことを提唱されていたわけです。
(小泉文夫先生は昭和の方ですが、ずっと昔、明治時代の上原六四郎先生は「陽音階」を「田舎節」と名づけられました。私は、「田舎節音階」という言葉のほうが良いと思います。)

なぜ、現代の日本人が「陰音階」を「暗い」と感じるのか、というと…
映画、TVドラマ・アニメ、オペラや演劇などのBGMで、暗い場面・厳しい場面で短調の曲が流れるパターンが多いのが、一番の犯人だと思います。
昭和期以降の日本では、「短調・マイナー系コード」=「悲しみ・シリアスな場面」という固定感性が、常識化しているようです。
(あえて、その「常識」の反対、たとえば悲しい場面に長調の曲を使って効果を上げている事例もありますが、それは例外。)

では、「陰音階・短調」=「都風の、華やかな曲」という民族的感性から、「陰音階・短調」=「悲しい曲」という西洋音楽的感性に切り替わったのは何ゆえなのか、歴史的に何年ごろなのか、ということを考えてみましょう。

江戸時代の三味線唄(地唄、長唄など)、民謡は、「陰音階」(都節音階)=「都風の、華やかな曲」が普通です。
この傾向は、明治・大正時代のお座敷端唄・小唄にも引き継がれていると思います。

一方、「文部省唱歌」では、西洋音楽の作曲技法を学んだ作曲家によって、「短調による楽しい歌」「短調による悲しい歌」の両方が作られています。おそらく、「短調=悲しい」という感性が受容され始めた「第1の転換点」は文部省唱歌でしょう。
作曲家自身、自分の中にある民族的感性と、西洋音楽的感性の狭間で悩み続けた時代であったのだろうと想像します。

しかし、軍歌の時代には、「短調による勇ましい歌」が主流だったようですし、戦後の開放的文化の代表のように言われる「青い山脈」も、「短調による明るい歌」です。つまり、昭和中期までの大衆の間では「陰音階・短調」=「都風の、華やかな曲」という感性が、根強く残っていたのでしょう。
演歌・歌謡曲の時代になっても、まだ「短調による明るい曲」が作られ続けたようです。

第2の転換点」、つまり「短調=悲しい」という感性が一般大衆に広まったのは、フォークソング時代だと思うのですが、このあたりは詳しくないので、皆さんのご意見を伺いたいところです。
想像される要因としては、戦後の音楽教育を受けた団塊世代西洋ポピュラー音楽に熱中するようになったこと、が大きいと思います。

ビートルズ来日時にグループサウンズを演奏していたバンドが、「大衆に受けるために、民謡音階の曲を作れ」と要求されたけれども、「そんなダサい曲は作りたくない」と反発した…という記事を新聞のコラムで読みました。
団塊世代の「若い音楽家」は西洋音楽的な感性を持っていたが、団塊世代の聴衆と、団塊より上の世代は日本民族音楽的な感性を持っていたことが推察できます。

さて、現代の我々の感性が「短調=悲しい」という固定観念に洗脳されているという話に戻りましょう。

民族音楽評論家が、楽しく踊る民謡に対して「哀愁を帯びた旋律…」と書いていたり、作曲家が随筆で「長調で書かれた唱歌が勝手に陰音階に変えて歌われているのは歌詞の意味を理解していない。ケシカラン」と書いていたりするのを読むと、音楽の専門家ですら、自分の感性が西洋音楽(近代西欧音楽)に洗脳されているという事実にまったく気付いていないことが分かります。

とはいっても、音楽的感性を組み立てなおすのは、難しいですからねえ。
僕自身、陰音階の長唄・端唄を聴いて、本来の「艶やかで華やかな雰囲気」を感じられるようになるまでに、3年くらいかかりました。

やっぱり、洋楽的感性の「現代の普通の日本人」が聴いても「明るい曲」に聞こえるような、長調・陽音階の曲を作る必要がありますね。

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2007年6月28日 (木)

日本民族音楽、中国民族音楽の“交響化”は必要か

近年、中国の民族音楽の器楽合奏が日本でブームになっていますよね。
女子十二楽坊だけでなく、いたるところで!!!
特に二胡(アル・フー、にこ)は、教則本の数を見るだけで分かるくらいのブーム。
もう大正琴三線を抜きそうな勢いに思えます。

しかし、当の中国人は、器楽合奏&オーケストラ化を、どのように考えているのでしょうか?

興味深い記事を見つけました。

音楽茶話室~中国音楽に関するトピックス
http://home.inet-osaka.or.jp/~officea/ongakusawa3.html

僕の目を引いた記述は、
「江南絲竹の曲目は多いけれども長期にわたって新曲が出現していない
書道の筆の運びの法則は二胡の持ち方や運弓方法を身につけるのに役立った」
「上海で楽器を学んでいる子供は20万人を下らず、ピアノだけでも10万人くらいいるという」
「今回の競技会では国内外の著名な琵琶演奏家、作曲家、指揮者、理論家に評決委員会を担当してもらい、競技の専門性、権威を保ち、公正な評価を図るものとなる。」
「中国民族音楽の“交響化”は必要か」

特に、「“交響化”は必要か」という課題は、日本の伝統音楽(純邦楽・和楽器)が試行錯誤を繰り返してきた課題でもあります。
1964年創設の「日本音楽集団」が、戦後日本における和楽器オーケストラ(邦楽合奏団)の先駆であり、1970年代以降、プロ・アマチュアの邦楽合奏団も多数結成されています。
そして、「分野内での名曲」も多数生まれましたが、いまだ、一般市民の関心を引くほどの発展には至っていません。

鬼太鼓座」「鼓童」による「和太鼓集団」、そして「ニューエイジ雅楽」の「東儀秀樹」氏は、一般への知名度も高く、商業的にも成功しているようです。

しかし、琴(箏)・尺八・三味線を主体とした「現代邦楽」「邦楽合奏団」(和楽器オーケストラ)では、お客さんは身内ばかり。閑古鳥が鳴いているのが現状です。

日本の場合、明治維新・太平洋戦争敗戦という2大ショックのため、日本固有の文化を否定する心理が強く働いているのが明らかなのですが、中国の場合、戦争勝利国ですから、自国独自の文化には誇りを持ち続けているはず。

日本よりも郷土愛が強いであろう中国において、「民族音楽の“交響化”」が、どの程度成功しているのか。もし成功しているのであれば、その秘訣を学びたい。大いに興味があります。

(※「愛国心」という言葉は誤解を招くため、伝統文化の話題では使わないほうがよいでしょう)

中国人のパワーには脅威を感じることもありますし、今後、世界の中で、「日本の伝統音楽」が「中国の伝統音楽に似たもの」として扱われるような時代が来るかもしれません。
(観光業界では、すでに「日本」は「中国の隣」くらいの認識かも?)

しかし、「西洋音楽に対抗して伝統音楽の継承発展を行う」という「共通の課題」に対しては、隣国同士、知恵を出し合って行きたいものですね。

その意味において、下記の3団体には、特に注目しています。

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2007年6月27日 (水)

正倉院のハープ「箜篌」(くご)

僕は、「竪琴」に憧れて音楽を始めたので、ハープ、琴(箏)、ライアー(竪琴)の類には、強く惹かれます。

(正確に言うと、小学生の頃にピアノを習っていましたので、「再開した」ことになりますが)

こういう、開放弦をたくさん張るタイプの楽器は、日本の伝統楽器としては、琴(いわゆるオコト、箏)のように、地面に伏せた丸太の上に、「水平に弦を張るタイプ」しか、現存しませんね。

一方、西洋では、支柱を立てて、「垂直に弦を張るタイプ」の「ハープ」が発達しました。
(サルテリー、カンテレなど、琴に近い水平弦タイプもありますが、民族楽器・古楽器として扱われています。)

ところが、正倉院には、垂直に弦を張るタイプの竪琴「箜篌」(くご)が所蔵されており、しかも西洋のハープとは全く異なる形状で、現存するものとしては世界唯一なのだそうです。

正倉院の「箜篌」(くご):模造品
http://www.narahaku.go.jp/exhib/2005toku/mozou/mozou-08.htm

※現存する楽器の中では、ミャンマーの民族楽器「サウン」(ビルマの竪琴)に、似ています。
http://www.asahi-mullion.com/mullion/column/w-music/050203index.html
http://www.yangonow.com/jpn/culture/traditional_music/harp.html

ちなみに、この「箜篌」(くご)タイプの竪琴は、アジア各国の壁画によく出てくるにもかかわらず、どの国でも断絶してしまったので、演奏方法は誰にも分からないそうです。
日本に伝来した当初(奈良時代?)には、雅楽の一員として演奏されていたようなのですが…

箜篌(くご)と排簫(はいしょう)~断絶した雅楽器(竹友会さんのHPより)
http://www.chikuyusha.jp/syakuhatisyouki/44kugotohaisyou/TOPSeisensyouHekiga.html

その、幻の楽器「箜篌(くご)」を、楽器としての演奏に耐えるものとして「復元」し、ハープ奏者が「再現演奏」するという試みが行われており、数年前に話題になりました。

「箜篌」(くご)の復元演奏を試みていらっしゃるハープ奏者
「斎藤 葉」さん
http://www.yo-saito.com/ca_03.html

で、それはそれで面白い試みではある、と思っていたのですが。

中国民族楽器のお店のHPを見て、仰天!!!

  「箜篌」(クゴ)(ハープ)
  価格:294,000円
  歴史の長い中国楽器です
http://www.chinamusic.gr.jp/catalog/kuko.html

日本の歴史家が正しいのか、中国人が正しいのか、よく分かりませんが、

世界は面白い!

と思いました。

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2007年2月 3日 (土)

五線譜、数字譜、作曲編曲環境の構築プロジェクト

昨日の日記の秀丸マクロは「総合的な楽譜作成環境」を構築するための一つの部品です。

イメージとしては、下記のようなシステムにしようと構想しています。

元になる楽曲、あるいは作曲メモ(五線譜、数字譜、MIDIファイル、音源)
↓ Import、耳コピー、手入力
OMeRを使えばスキャナ画像からの自動変換も可能?)

Harmony Assistant(PCで扱える五線譜データ)→五線譜出力(数字譜、ロツレチ自動併記)、シンセ音源、MIDI
または「サクラ」(ストトン表記のテキストファイル)→シンセ音源、MIDI

Harmony Assistant、サクラ等で移調、編曲、保存、整理
↓↑ Export/Import
テキストabc music notation、またはストトン表記(ドレミ)
(abc notation テキスト状態のまま移調可能?)
↓↑ 秀丸マクロ、javaスクリプトなどで変換
数字譜(篠笛、三味線など)、文字譜(尺八のロツレチなど)
(数字譜テキストの状態で移調可能?)
↓↑
ワープロで清書(OpenOffice Writer/Microsoft Word)
※数字譜専用フォントを開発予定
PRTGRAPH
画像(JPG,GIF,PNG)、PDF
↓ Photoshopで修正
Web上で公開できる画像形式の数字譜(楽譜)
(画面表示用と、印刷用の2サイズ)

とかく僕が考え出すと風呂敷がデカくなりすぎるので、どこにエネルギーを集中すべきか、優先順位が決まりません。
要望があれば、まずそこから手をつけようと思います。

プロジェクトに協力して下さる方も募集中です!

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2007年2月 2日 (金)

秀丸マクロでabc>数字譜変換

五線譜浄書ソフト「Harmony Assistant」は、篠笛数字譜・尺八ロツレチの自動振り機能(スクリプト)が付属した便利なソフトです。
_s_2

そして、もうひとつの利点として、「abc music notation」という記述方式の楽譜テキストファイルを出力(Export)する機能があります。

例えば、上の楽譜「うれしいひなまつり」(あかりをつけましょ、ぼんぼりに~)の歌部分を abc notationで出力すると、このような内容のテキストファイルができます。

aa ag aa d'b |aa bb a4 |ff fe ff af |ee fe d4 |
d'2 d'e' d'b/a/ ff |aa d'b a4 |f2 ed ef ad' |ba fe d4 :|

小文字のabcが英語式の音名(ラシド)を示します。
aは「ラ」、bは「シ♭」、「d'」というのは「高いレ」という意味です。
楽譜全体のキーがFに指定されているので、シに♭が付いている状態が標準と見なされます。
「a4」「d'2」など、音名の後ろについている数字は音符の長さです。
この譜面の場合、1拍が8分音符で換算されているので、「a4」は8分音符×4個=2分音符相当、「d'2」は4分音符相当ということです。

【参考】
abc music notation
http://www.walshaw.plus.com/abc/

ABC Music Project(sourceforge)
http://abc.sourceforge.net/

さて、このように規則性のあるテキストなので、「テキストエディタ」の一種「秀丸エディタ」のマクロ機能を使って、機械的に「ABC」を数字譜に変換することを考えました。
(例えば「abc'」→「六 七♭ 1」)
詳細は略しますが、とにかく自動置換プログラムを組んで試行錯誤した結果、このように変換できるようになりました。(プログラムを書き換えれば、「ドレミ」や尺八のロツレチへの変換も楽に出来ると思います。)

六六六五六六2七♭|六六七♭七♭六\|四四四三四四六四|三三四三二\|
2 232七♭六四四|六六2七♭六\|四 三二三四六2|七♭六四三二\:|

あとはワープロソフト「Writer」で整形すれば、篠笛数字譜の出来上がりです。
(♭#を「上付き」、8分音符を「下線」、16分音符を「二重下線」にする。予算があればMicrosoft-Wordのほうがキレイに出来ます)
_s_3

_s_5

abc→数字譜の自動変換プログラムが安定して使えるようになったら、「秀丸マクロ」および「html+java」形式で公開予定です。(勉強中ですので、数ヶ月お待ちを…)

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2007年1月19日 (金)

録音の練習:端唄「青柳」

先日購入したUSBオーディオ・インターフェース「UA-25(Roland社)」を、弟から預かっているノートパソコンに接続して録音してみました。

Ua25
左から、デスクトップパソコン(自分用)、ノートパソコン(弟から預かり)、ヘッドホン、UA-25、マイク。
ノートパソコンは、UA-25付属の録音編集ソフトSound it! 3.0 LEを起動中。

Cannon
マイクからUA-25へ接続するケーブルは、キャノン~キャノン型(バランス接続)を使いました。マイクは2千円程度の安物ですが、ケーブルを交換するだけで雑音がかなり減ります。

Audacity
録音したwaveファイルをデスクトップPCに移して、Audacityという録音編集ソフトで加工しています。
画面左下に出ているグラフは周波数解析(FFT)。

Audacity 公式サイト(日本語)
http://audacity.sourceforge.net/

今日の材料は、端唄「青柳」。ちょうど、篠笛用楽譜作成を頼まれておりまして、絶好の練習材料でした。
2通りのパターンを篠笛で吹いて、それを左右にステレオミックスすると、こんな感じになりました。(篠笛8本調子×2)
母が台所で料理をしているので、その音も入っています(^_^;A
http://iwatake.tea-nifty.com/music_blog/aoyagimix20070119.mp3
(1分18秒、1.8MB)

自分の音程に自信が持てないので、メトロノームを聞きつつ、チューナーを見て、微調整しながらの演奏です。それでもピッチとテンポが全然合っていません。いやー我ながら下手くそ。

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2006年7月27日 (木)

abc notationと数字譜連携の可能性

アイリッシュ・フルート奏者hataoさんから、ウェールズのアイリッシュフルート奏者yscolanさんのHPを教えていただきました。

yscolan (上は音源試聴、下はブログ)
http://www.btinternet.com/~ceri.matho/index.html/yscolansound/index.html
http://yscolan.blogspot.com/

で、彼のブログ記事中に
> e|a>bcd|e2df|e2df|e2dc|d2cb|c2ba|b3c|a3e|
など記号の羅列が出てくるのですが、これはabcを音名と考えて、パソコンで打てる文字だけで楽譜を書いちゃおう!というプロジェクトみたいです。
専用ソフトも色々開発されているようです。

abc musical notation homepage
http://www.walshaw.plus.com/abc/

例えば、上の楽譜をドレミで書くと
「ミ ラシドレ ミーレファ ミーレファ ミーレド
 ファードレ ドーシラ シーード ラーーミ」

abc notation と同じようなものとして、日本には

"MML" (8ビットパソコン時代に作られた音楽言語)
http://oto.chu.jp/doc/kouza/mml_index.htm

テキスト音楽「サクラ」:「ドレミ」の文字でMIDIが鳴る
http://oto.chu.jp/

さらに、MHTMLなるものを提唱している人までおられます。
http://shigeta.net/mhtml/index.htm
http://shigeta.net/

僕自身は「数字譜」使いで、例えばさっきのメロディは
「3 六七12 3\24 3\24 3\21
 4\12 1七六 七¬1 六¬三」
のように表記します。

この「数字譜」を「サクラ」と連携できないか模索しているのですが、「サクラ」と「mml」はMIDIを完全にコントロールするところまで機能優先で考えられていて、少し複雑な部分があるんですね。

abc notationは、楽譜としての要素に徹していて、必要最小限の単純な仕組みのような印象を受けました。ascii文字だけを用いるので、国際的に通用するというのも大きな強みです。(例えば、abc notationで書いた楽譜を文章中に入れてblog等で発信するだけで、国際的楽譜データベースが出来上がり!)

まだ深く読み込んでおりませんが、試してみる価値がありそうです。

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2005年11月10日 (木)

数字譜の起源

「ハーモニカ」の楽譜を、楽器屋さんで色々見せていただきました。

福原流の「篠笛用数字譜」が「ハーモニカ数字譜」をヒントにして考案されたという話は読んだことがあるのですが、ハーモニカ数字譜を実際に見たのは初めてでした。見事に「数字譜」ですね。中国の二胡や笛子(横笛)の数字譜、また石川琴風さん等の横書き数字譜のように、「アラビア数字のみで、低音は下に・、高音は上に・」でした。漢数字アラビア数字併用っていうのは篠笛だけだろうと思うんですよ。自分で読み書きするのは漢数字アラビア数字が便利だと思うけれども、国際標準を考えるとアラビア数字に統一すべきなのかな…と、ずーっと悩んでいます。

蛇足ながら、先日古本屋で購入した西洋音楽の専門書では、「數字樂譜と云ふのは…フランスの哲学者ルウソオ(1712-1778)が發明し又は改良して…」と解説されています。うーむ実は五線譜並みに歴史のあるものなんですね。

どんな本かと申しますと、「樂典解説」門馬直衛著(昭和11年)です。定価三円五十銭。昭和11年=1936年は盧溝橋事件の前年で、軍国主義が色濃くなってきた時代のはずですが、よくぞ西洋音楽の本を出せたものです。まだ本格的に調べてはおりませんが、著者はどんな人だったんでしょう…。今現代の書店・楽器屋に並んでいるクラシック音楽の解説書より、旋律論や音楽様式の解説が多くて含蓄が深い本のように思います。
(「今」は現代音楽・前衛音楽・大衆音楽・電子音楽の洗礼を浴びてしまった時代ですから、クラシック音楽の古典的な部分を丁寧に解説しても、一般の読者には「そんな古臭いのは時代遅れだ」と受け取られてしまうのかも。)

さて。この本では、数字譜に5ページを割いて、実例も出してしっかり解説されているのですが、その章の末尾にて「…転調の多い樂曲には最も都合が悪い。ですから、數字樂譜は、出来るだけ早く捨てるがいゝ。」と、書かれています。が…著者の予想に反して、この21世紀まで数字譜は生き残っているわけでございます(笑)。世の中、なんでもかんでも進歩的・グローバルスタンダードなものが古いものを駆逐すると予想するのは勘違いだということの、良い例ですよね。

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2005年10月30日 (日)

固定ド&移動ド2種と横笛数字譜

>「ドレミファソラシド」の音階をCから始めると「C-major(ハ長調)」、Gから始めると「G-major(ト長調、#×1)」、Fから始めると「F-major(ヘ長調、♭×1)」ができる

これは「移動ド(唱法)」と呼ばれる、「ソルフェージュ」(音階をドレミで歌う方法)の一つの方法です。「相対音感のドレミ」とも表現できます。この場合、「ドレミ」は「音階内の音の位置関係と役割」を意味するので、「階名」と言われるそうです。(「移動ド」の「ドレミ」を「音名」と呼ぶと、さる方面からお叱りが飛んでくるトカ)

もうひとつの「ピアノのC=ド」の絶対音で固定する固定ドの場合は、「ドレミ」が音の周波数(絶対音高)と1対1対応しますので、「ドレミ」が「音名」なのだそうです。「絶対音感のドレミ」は、こちらを指します。

どちらも間違いではなくて、使い分けられています。

ちなみに「移動ド」で考える場合、例えば
1.「C管」の実音「C・D・E・F・G・A・B・C」は当然「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」と読みます。
2.「F管」の実音「F・G・A・B・C・D・E・F」も「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」と読みます。

3.「F管」で「E」に調律されている音を指使いや半月(指穴半開)で「E」に下げて「F・G・A・B・C・D・E・F」で演奏する場合、次の2通りの読み方が出来ます。

3-1.楽器自体の基本音階「F・G・A・B・C・D・E・F」で「シ」に相当する「E」が半音下げられたのだから、「E」は「シ」(歌うときは「フラット」を省略して「シ」)と読む。
つまり「F・G・A・B・C・D・E・F」=「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」と読む。
楽器の指使いとドレミが対応するので、移調楽器の演奏者にとって演奏しやすい読み方です。篠笛の福原数字譜は、こちらの方法で書かれています。(数字譜「123」=楽器の基本音階の「移動ド式ドレミ」)

3-2.音階が「B・C・D・E・F・G・A・B」の「B-major(変ロ長調、♭×2)」に転調しているのだから、
「B・C・D・E・F・G・A・B」を「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」と読むべきである。
従って「F・G・A・B・C・D・E・F」=「ソ・ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソ」と読む。
こちらのほうが、「音楽理論的に正しい」読み方です。しかし、転調するたびに「ドレミ」と指使いの対応が変わるので、移調楽器の持ち替えが多い人には向いていないと思います。ちなみに、中国の横笛の数字譜は、この場合「笛の基本音=5(つまり「ソ」)」と見なして、「5・6・7・1・2・3・4・5」のように表記するみたいです。(「全按作5」と書いてあります。推測ですが、「指穴全部ふさぐと5の音になるよ」という意味でしょう。)
こちらの場合、楽器の基本音階をハ長調(ドレミ)と見なし、その音階の「シ」を♭したことで、「楽器にとってのヘ長調」に転調したと解釈すれば分かりやすいと思います。(つまり、楽器にとっての「ファ」が、新しい調の「ド」になっています。)

参考:「今!改めてソルフェージュ教育を考える」(「移動ドの二つの歌唱法」の項目を参照下さい)
http://www007.upp.so-net.ne.jp/yoichi_n/yumeoto/hyouron/sol9405.htm

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ピタゴラス音律、53音律を「発見」

純正律と平均律についての議論を読んでいて、「旋律楽器はピタゴラス音律が良い!」「平均律、純正律、ピタゴラス律は別物」という記事にたどり着き、ようやく、「たぬ笛」の竹主喜さんが「ピタゴラス音律」を名乗られる理由が分かってきました。

今の私の理解では、まだまだ誤解が多いと思いますが、たたき台として書いてみます。

純正律純粋で美しい究極の和音を求めて、整数倍を基本として理論的に計算された音律。転調が少ない和声音楽に向く。転調が多い音楽、鍵盤楽器には不向き。「生楽器では物理的制約があって正確に整数倍の倍音列は出ない、出せないから、理論のように純粋な和音にはならない」「ビブラートをかけると音の高さはあいまいになるし、鍵盤楽器以外の生楽器や人間の声を1ヘルツ1セントの狂いも無く演奏することは不可能だ」などの批判もある。(→実は「電子楽器」向きの音律なのかもしれません。そういう考えをお持ちの電子音楽家もいらっしゃるようです)
平均律:鍵盤楽器のために、どれだけ転調しても響きが変わらないように考案された音律。転調が多い音楽、鍵盤楽器に向いている。反面、どのような和音を選択しても、必ず「うなり」が発生する。ただし、響きの厚みを増す適度な「うなり」であると解釈することもできるし、平均律特有の「うなり」をむしろ有効利用していると思われるようなピアノ音楽の名作も数多い。1種類の音律ですべての調を演奏できる上に#と♭が同一の音程になるので、音楽理論が単純になるというのも大きな利点。
ピタゴラス音律:完全5度の響きを整数比にするなど、基本的な部分は「純正律」と同じであるが、旋律が自然に聞こえるように工夫(「妥協」とも言える)された音律。「自然発生的な民族音楽や民謡の音階に近い」とか、「歌手、またはバイオリンや管楽器などの演奏者が美しい旋律を演奏しようと意識すると、ピタゴラス音律になっている」という説もある。

また、「1オクターブ=周波数2倍」は「絶対基準」ではなくて、実は「1オクターブ=周波数2倍+α」(オクターブのストレッチ)のほうが、「人間が心地よく感じる」音律になるという考え方もあるようです。

今夜の私は、ここまでで力尽きそうになりましたが、ひとつ「光明」を発見しました。1オクターブを12等分じゃなくて53等分することで、「基準音から純正完全5度の周波数比で次の音を作る作業を繰り返して12音音階を作ろうとすると、元の音に戻るはずのところで、少しずれてしまう」(「ピタゴラスのカンマ」)問題を解決できる!?という画期的なアイデアです。しかも、「#と♭の音の高さは微妙に変えたほうが美しい旋律になる」という歌手・生楽器演奏者(特に民族伝統音楽愛好家)の経験則も、「理論的に説明」できるみたいです。
(正確には、「#と♭の音の高さが同じになるのは12平均律だけの特殊な場合に過ぎず、他の音律では#と♭は一致しない」そうです。)

音楽工房JOHN&きらら(「53音律」のところをご覧下さい)
http://www.seto.ne.jp/~john/

余談ですが、
「ピタゴラス数」:a2+b2=c2となる3数。おもしろいことに、282+452=532で、「53」は「ピタゴラス数」に含まれているそうです。何か、因縁を感じませんか?
http://mathmuse.sci.ibaraki.ac.jp/naosuke/pynumber.html

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2005年10月 6日 (木)

やっぱり、コトが好き。。。

例によって、目が冴えて眠れないのでCDを聴くことにしました。
8年位前に、気に入って毎晩聞いていた「箏座KOTO-ZA」。
今、その1st Albumの「Koto-Za」を聞いています。
アイリッシュハープにハマっていた頃、「そういえば日本のお琴って
ちゃんと聞いたことないな」と思って色々探したのですが、
当時はまだ洋楽耳だったので古典箏曲の「六段」とか
「千鳥の曲」「八千代獅子」などの良さは分からず、
な~んか、自分のイメージしていた「琴」って実は世の中に
存在しないんじゃないか?
と断定しそうになった頃、TVのサントラなどを置いてあるコーナーで
「箏座」に出会いました。
(ちなみに「箏」というのは「お琴」の正式名称で、やっぱり「コト」と読みます。)

「箏座」はコト・尺八・シンセという構成のユニットで、
今の基準で分類すると「インスト系フュージョン」?
になるんじゃないでしょうか。

和楽器と洋楽器やシンセ合わせているグループは箏座以外にも
たくさんありますし、CDも色々出てます。

ですが、僕から見て「箏座」を越える「曲」を生み出しているグループは
ホントに数えるほどなんですね。

「箏座」の凄いところは、シンセ等を使っているにもかかわらず、
ちゃんと箏・尺八メインで曲が作られているところです。
シンセ、ギター、金管、打楽器が入ってきても、
彼らは、あくまで「引き立て役」に徹している…
(この逆になってるグループが、何と多いことか!!)

一番お気に入りのCDなので常に身近に置いてあったのですが、
実は、数年間聞いていなかったんですよ。
ほかのジャンルの音楽とか、しっかり伝統してる長唄とか能楽を
じっくり聞き込んで「研究」に没頭してた時期。
うつ病で外出も手紙もメールも嫌になって、CDも聞かなかった時期。

そんな時期を経験した僕にとって、再び「箏座」を聴くというのは
原点回帰という重要な意味を感じるのです。

CDから、箏座の箏の音色が聞こえてきた瞬間。

フラッシュバックしました。

かつて、「調弦した箏の音階をただなぞっただけの音を録音した
音楽資料用のCD」を聴いて、涙が出たことを。

僕はヤッパリ、箏の音色が好きなんだと思いました。

(と、思い直すのはたぶん5度目くらいですが^^;)

さて、CDのURL貼り付けようかなと思ってググってみたら。。。

!!ホームページ発見!!
http://www31.ocn.ne.jp/~gazan/kotoza.html

感激です。夜更かしは3文の得…
2倍の意味で、改めて箏座をプッシュしますヨ僕は!

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