数字譜の起源
「ハーモニカ」の楽譜を、楽器屋さんで色々見せていただきました。
福原流の「篠笛用数字譜」が「ハーモニカ数字譜」をヒントにして考案されたという話は読んだことがあるのですが、ハーモニカ数字譜を実際に見たのは初めてでした。見事に「数字譜」ですね。中国の二胡や笛子(横笛)の数字譜、また石川琴風さん等の横書き数字譜のように、「アラビア数字のみで、低音は下に・、高音は上に・」でした。漢数字アラビア数字併用っていうのは篠笛だけだろうと思うんですよ。自分で読み書きするのは漢数字アラビア数字が便利だと思うけれども、国際標準を考えるとアラビア数字に統一すべきなのかな…と、ずーっと悩んでいます。
蛇足ながら、先日古本屋で購入した西洋音楽の専門書では、「數字樂譜と云ふのは…フランスの哲学者ルウソオ(1712-1778)が發明し又は改良して…」と解説されています。うーむ実は五線譜並みに歴史のあるものなんですね。
どんな本かと申しますと、「樂典解説」門馬直衛著(昭和11年)です。定価三円五十銭。昭和11年=1936年は盧溝橋事件の前年で、軍国主義が色濃くなってきた時代のはずですが、よくぞ西洋音楽の本を出せたものです。まだ本格的に調べてはおりませんが、著者はどんな人だったんでしょう…。今現代の書店・楽器屋に並んでいるクラシック音楽の解説書より、旋律論や音楽様式の解説が多くて含蓄が深い本のように思います。
(「今」は現代音楽・前衛音楽・大衆音楽・電子音楽の洗礼を浴びてしまった時代ですから、クラシック音楽の古典的な部分を丁寧に解説しても、一般の読者には「そんな古臭いのは時代遅れだ」と受け取られてしまうのかも。)
さて。この本では、数字譜に5ページを割いて、実例も出してしっかり解説されているのですが、その章の末尾にて「…転調の多い樂曲には最も都合が悪い。ですから、數字樂譜は、出来るだけ早く捨てるがいゝ。」と、書かれています。が…著者の予想に反して、この21世紀まで数字譜は生き残っているわけでございます(笑)。世の中、なんでもかんでも進歩的・グローバルスタンダードなものが古いものを駆逐すると予想するのは勘違いだということの、良い例ですよね。
| 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/136227/7023441
この記事へのトラックバック一覧です: 数字譜の起源:

コメント