« まんが日本昔ばなし再放送 | トップページ | 数字譜の起源 »

2005年11月10日 (木)

みさと笛試奏記

今日は近所の楽器屋さんに行ってまいりました。ピアノもお琴三味線も両方扱ってらっしゃるという和洋折衷のお店です。

「みさと笛」があるというので、久しぶりに吹かせていただきました。「音律の正確さを保つため」、天然竹そのままというものはなくて、木管か合竹のみしか作られていないそうです。
(ちなみに「合竹」というのは「合板」「集成材」を竹で作ったもので、能管・龍笛の伝統製管法「八つ割り返し」とは無関係です。)
「ファ」の穴がリコーダーなみに小さくなっていたり、僕の記憶の中の「みさと笛」より「進化」していました。改良モデルチェンジを続けていらっしゃるみたいですね。
喜月さんの「唄用」篠笛にも、蘭情さんの「ドレミに限りなく近い唄用」篠笛にも、不満はあります。例えば、喜月さんのような一般的な「唄用篠笛」は「ド」(数字譜「1」)が高く「ミ」(数字譜「3」)が低くて、メリカリ調整せずに西洋音階を吹くと音痴に聞こえますし、蘭情さんの「唄用」篠笛は、音律が正確で太く力強い音が出る反面、指穴が大きすぎて繊細な曲が吹きにくいんです。(細い笛を買えばいいんでしょうけど^^;)でも、「みさと笛」には、やっぱり喜月さんのような「普通の唄用篠笛」にある何かが足りない気がします。そういえば「みさと笛」の左手親指の「裏穴」、何のために開いてるんでしょう。まだ理解できません。。。

たぶん、「シ<=>ド」のトリルのためなんでしょうけど、2オクターブ目(甲音)の「ド」前後だったら
シ:[○●●|●●●●](数字譜「七」替え指)
ド:[○●●|●●●○](数字譜「1」)
で、
3オクターブ目(大甲)の「ド」前後だったら
シ:[○●●|●○○●](数字譜「7」替え指)
ド:[○●●|○○○●](数字譜「(1)」または「8」)
で、できますから、わざわざ裏穴開ける必要あるのかな…と思ってます。

「みさと笛」と同じメーカーさんの「ドレミ篠笛」も吹かせていただきましたが、一本調子相当の「F管」で、右手小指の穴が無いタイプしか置いてありませんでした。右手小指の穴に対するメーカーさんの考え方を知りたかったので、ちょっと残念。この「一本調子F管」は、木管のアイリッシュフルートF管とよく似た吹き心地でした。さすがに、きれいなドレミが出ますね。花梨・紅木のものもあるらしいです。黒檀か花梨で七孔唄用か七孔ドレミの篠笛があったら欲しいなあと思いました。

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/136227/7023288

この記事へのトラックバック一覧です: みさと笛試奏記:

コメント

実に興味深く読ませてもらいました。
みさと笛、喜月、蘭情と比較されているのは初めてで、じっくり読みました。蘭情のドレミ笛は指孔が大きいのですか!分かる気がします。何mmぐらいなのでしょう?
リシ笛を送るわけにはいかないのでたぬ笛を送ったら吹いてもらえますか。
そして年末には関西に行きたいと考えているのでぜひお会いしたいです。

投稿 竹主喜 | 2005年11月10日 (木) 23時44分

こんばんは。コメントありがとうございます!
この写真で
http://homepage2.nifty.com/iwatake/img/3to10.JPG
真ん中に黒塗りの笛がありますが、そのすぐ上が「六本調子(B♭)」、黒い笛のすぐ下が「八本調子(C)」の蘭情銘、唄用篠笛です。本漆天地巻きで3万円前後でした。千葉の工房にお邪魔して、5管以上吹かせていただいて選んだものです。他の笛はほとんど「喜月」銘の唄用で一番安いタイプ(たぶんカシュー)です。黒塗りの笛も「喜月」です。こちらも、浅草のお店でたくさん試し吹きさせていただいて選んできました。
蘭情管で今不満なのは、右手中指の穴がとにかくデカイ!六本調子で短径12mm-長径14mmです。中指の第二関節の一番太いところで、やっとふさがる感じです。左手の指穴は10mm-12mmで、篠笛としては普通~やや大きめだと思います。歌口もデカイ(12mm-15mm)です。歌口と指穴が大きいので「太鼓に負けない音が出る」と、太鼓集団の方に大人気の笛師さんで、大変太い音が出ますし、ダイナミックレンジ(ff~ppの音量の幅)も広いです。反面、「唄より目立ってはいけない」長唄の笛には向いてない気がします。
喜月さんの六本唄用では、右手中指の指穴が9mm-12.5mm,左手の指穴8.5mm-10mm、歌口10mm-13mmでした。
うーん、実際手に持つと「全く別モノ」に思えるくらい穴の大きさが違うんですが、mm単位の数字にすると、あまり大きな差に見えないですね~。
(ちなみに、この写真の一番下の「12本調子」は喜月銘ですが、歌口と右手中指の穴を自分で広げちゃったもので、広げすぎて失敗してます。「ちょうどいい大きさ」って、難しい…0.1mm単位で考えるべき微妙なものなんでしょうね。)
年末はわりあいヒマしていると思いますので、ご連絡頂ければ参上しますよ~。たぬ笛も、吹かせていただければ嬉しいです。(メール頂ければ、住所送ります)

投稿 岩茸 | 2005年11月11日 (金) 00時23分

年末楽しみにしています。
指孔長径が14mmですか。それは大きい。
たぬ笛は今はG管指孔11.5mm、A管以下11mmが標準です。ちなみにリシ笛で右手薬指が13mmぐらいでしょうか。指孔は大きい方がオクターブ比もよくなるのですが女性の多くは10.5mmでもまだ大きいとおっしゃいます。
またたぬ笛の歌口は12mm~13mmです。13.5mmの歌口をえらく大きいと感じますから15mmの歌口とはまるで海のように広く感じますよね。
あえたときに私にも試奏させてくださいね。

投稿 竹主喜 | 2005年11月11日 (金) 15時08分

試奏もちろんOKです、お会いするときは色々持参しますよ。「海のような」歌口とはすごいたとえですね(良い意味で)。大海原の向こう岸に息が届く前に自分が息絶えそうな。確かに、初心者さんだと歌口の向こう岸が遠すぎて鳴らないかも。
リシ笛の右手薬指が13mmというのも大きいですね。この穴は指先で押さえるのですか?

ところで、穴が大きいといえば能管と龍笛も気になったので、穴のサイズを測ってみました。
「能管」(蘭情さん銘、竹・本漆):指穴8mm-10mm(右手小指の穴は7.5mm-8mm)、歌口13.5mm-16.5mm
「龍笛」(武蔵野楽器製、プラ管):指穴11mm-12.5mm、歌口13.5mm-17mm
いやはや、数字で見ても「デカい穴」なのがよく分かるくらいですね。龍笛のほうは特にふさぎにくく感じます。能管も龍笛も管自体の内径が13mm程度なのに、この大きさの横穴がいっぱい開いてるので、管の中まる見え状態です。歌口が管の内径ギリギリまで開いてますから、「管自体の鳴り、残響」をほとんど期待出来ません。世界的な笛の常識から考えると、能管と龍笛は「かなり変な笛」だと思いますよ。日本の横笛をやってる当人たちの間でも、「龍笛・能管は篠笛よりパワー、息の量がないと鳴らせない」と言われてますし、他国の横笛を愛用している方から見れば、「歌口が大きすぎて鳴らしにくい、不合理な笛だ!設計間違っとる!」と、お叱りを受けそうなくらいです。

参考写真(歌口比較):http://homepage2.nifty.com/iwatake/img/shaku8head.JPG
「十」の右が「能管」です。(ちなみに「十」は自分で歌口を広げる改造に挑戦し、広げすぎて失敗したものですので参考にしないで下さい。)「三」の笛(喜月銘)が、標準的な篠笛の歌口の大きさです。「六」と「八」は蘭情銘で、ふつうの篠笛より歌口が大きいです。

ついでに洋楽器も…
ベーム式フルート(低C、金属管):音穴(指穴に相当)14mm、歌口10.5mm-13mm、管の内径19mm
ベーム式ピッコロ(高D、木管):音穴6.5mm、歌口9mm-10.5mm、管内径10-11mm
アルトリコーダー(低F、プラ管、篠笛一本調子相当):音穴6-7mm(小穴は2.5mm径)、歌口?(笑)4mm-11mm、管内径10-18mm(かなり尻すぼみ)

歌口だけ見ると、フルートの歌口は篠笛の標準よりちょっと小さめで、ピッコロはさらに小さいってことになりますね。
ベーム式以前のヨーロッパ古楽器フルートも吹いたことがありますが、指穴はリコーダーよりちょっと大きい程度だったと思います。

投稿 岩茸 | 2005年11月11日 (金) 20時28分

コメントを書く